●圓教山妙法寺
住所:島根県益田市幸町11ー17
日蓮宗。天正8年(1580年)頃、創建されたと伝わる。瀬戸山城主・松田吉久が開基した下赤名村(島根県飯石郡飯南町下赤名)の妙法寺の別庵だったという。ただし下赤名の妙法寺は開基が慶長2(1597)年の上、当時は吉久が瀬戸山城主ではないため辻褄が合わない。
戦国時代末期、益田元祥の家臣に藤井宗久という者がいた。宗久は朝鮮出兵に従軍した際、加藤清正に憧れを抱き清正の信仰する日蓮宗に傾倒する。帰国後、義兄で日蓮宗に帰依していた伍井正信と共に本堂改築を計画し、慶長7(1602)年に元祥に対して寺地の寄進が願い出たところ聞き入れられたという。しかしこの頃すでに元祥は毛利輝元に従って長門に去っており疑問が残る。
慶長8(1603)年に竣工された。慶応2(1866)年に火災で古記録などが焼失したため詳細が分からず、上記のような矛盾が生じたと思われる。
感想:山門の近くに駐車場があります。それくらいしか印象に残っていないです。
『山陰の戦国史跡を歩く 島根編』から割愛した史跡です。