●土佐室津城
住所:高知県室戸市室津(字 土居ノ内)
駐車場:室津八幡宮に駐車可能
遺構:曲輪、堀切、竪堀
標高:90メートル/比高:72メートル
築城年代は不明だが地元の豪族・室津氏(惟宗氏、室津別府氏)が地頭となって築城したという。室津氏は現在の室戸市内や安芸郡の東洋町・安田町に勢力を伸ばしていた。麓の室津八幡宮の永正15(1518)年の棟札に惟宗兵衛尉長氏の名があり、永禄6(1563)年に同社の棟札で息子の政長の名がある。
長宗我部元親が安芸郡に侵攻してくると政長は安芸国虎らと共に抵抗。だが天正2(1574)年に敗れ人質を出して降伏した。以降、長宗我部軍に従って転戦している。
(登山道を進むと南東の浅い堀切Ⅰに辿り着いた。場所については下の概略図を参照)
(曲輪E。東西に段差があるが用途が不明。『土佐の山城』だと見張り用の曲輪ではないかと推測しているため、一段上がったところに櫓でもあったのかもしれない)
(堀切群Ⅳ。南から来た敵を北の主郭に進ませないためか城域の中でもっとも深く幅も広かった)
(その後、北側から回り込んでHに向かおうとしたが迷ってしまった。写真は北側から曲輪Gに行くため、後世に作られた道。北側の登り口は不明だが室津神社の辺りにあるのだろうか)
(曲輪H。この先に堀切などがあったらしいのだが、荒れていたのと迷って疲れていたため引き返した)
参考文献:高知県の地名、土佐の山城、室戸市史 上巻
感想:2019年に行った際は入口が分からず東の室津神社から尾根に登って撮影しましたが残念ながら隣の山でした。今考えれば堀切など遺構がなかったので間違いだったのは分かるのですが、当時は知識がなく無駄に尾根だけを撮影していました。
城域へは行きは民家の道から入り帰りは室津八幡宮の鳥居辺りに出ましたが、民家の道から行った方が道が整備されており楽です。