福光石石切り場(採掘場)

●福光石石切り場
住所:島根県大田市温泉津町福光
駐車場:?

 約1600万年前の火山灰などが海底に堆積しできた凝灰岩。戦国時代になると当地を治めていた石見吉川氏が畿内から石工の坪内氏を呼び寄せ採掘が始まった。江戸時代までは石見銀山など地元のみで墓石・鳥居・狛犬・石臼・石像などに利用されていたが、明治時代以降は県外にも輸出を開始した。現在は吸音性に優れている、色合いが良いなどの理由から美術館の壁やロビーの床などに利用されている。

(入口。ここで既に冷たい空気が中から伝わってきた)
入口

入口

(切り出された石と見本として彫った石像。島根県といえば来待石が有名だが性質に違いはない。鉄分を含んでいて茶褐色なのが来待石、含んでおらず薄青緑色なのが福光石。二つとも水分や時間などで色が変わるらしい)
切り石

切り石

切り石

(現在、操業中の石切場。特撮で敵の秘密基地で出てきそうな雰囲気だ。作業されている方と比べると広さが分かる)
操業中の石切場

操業中の石切場

操業中の石切場

(福光でも来待石と同じく鉄分を含んだ石が取れる(写真の向かって左側)。ここには福光石の色を希望して発注してくるので、あまり使い道がないというガイドさんの説明だった。下記の石切場はそれが出てきて掘る場所を変えたらしい)
鉄分を含んだ石

(昭和40年代まで掘られていた石切場。ここは縦に掘っていた。外気温との温度差(夏でも中は15度)で結露し3メートルもの水が溜まっている)
40年代

(戦国時代から昭和30年代まで掘られていた石切場。上記の写真もそうだが、道や洞窟は作業用ではなく掘り進めてできたもの)
最初

最初

最初

(行った時には冬眠から目覚めたばかりと思われるコウモリがいた)
コウモリ

(掘り進めた結果、亀裂に入った水が凍結して膨張し落石が起きている。冬場の朝以外は起きる確率が非常に低いとのこと。ガイドさんも「世話ない(心配ない)らしいけん」と何度も説明されていた)
落石

(石見吉川家が作業の安全のため勧請した神社らしい。今でも採掘をされている石工の坪内氏の後裔の坪内さんを初めとして、地元では採掘を始めた石見吉川氏と主君の毛利氏に感謝しているのがガイドさんの説明から伝わってきた)
神社

感想:非日常の空間を楽しみました。
 見学には石見ものづくり工房への事前予約とガイド料が必要です。



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