退却するタイミング

 真田丸の攻防の時に、全軍が退却することになり大騒ぎとなった。小幡景憲もそれに合わせて退却しようとしたところ、山崎長徳が引き止め忠告をした。
「ちょっと待て。豊臣軍は鉄砲の数が多いから一斉射撃をするだろう。その後に退却すれば安全だ」
「長徳殿が功者(物事にたくみな人)と言われるのが分かる」
 景憲はそう言って感心したという。(『武功雑記』)

管理人・・・火縄銃だと装填に時間がかかるため、敵が一斉射撃した後に逃げれば安全だということでしょう。長徳は前田利常に対しても機嫌を損なわずに撤退させており(お願いの仕方を参照)、機転の利く人でした。
 ちなみに景憲はこの後『酒林の指物』を落としたため取りに戻って怪我をしています。

UPDATE 2011年6月27日
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