餓鬼道

 天王寺・岡山での最終決戦が始まる直前、松平忠直徳川家康の御前で
「もうすぐ戦闘が始まりそうです」
 と報告した後、湯漬を二膳食べた。そして箸を膳に投げつけ
「これで腹は満たされたので飢餓道(仏教の教えでは飢餓道に落ちたものは常に飢餓に苦しむと言われている。当時は腹を空かしたまま戦死するとそこに行くと信じられていた)に落ちることはあるまい。閻魔大王の庁に行くぞ!」
 と宣言して馬に乗って出陣し、その日一番の活躍をしている。(『武辺雑談』)

UPDATE 2012年8月3日
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