戦は怖いもの

 大坂夏の陣当時、14・5歳だった毛利安左衛門は八尾の戦い長宗我部盛親の手についた。のちに安左衛門はこの時のことについて
「長瀬川の堤で槍を伏せて敵を待っていると、藤堂高虎殿の軍勢が太鼓の音とともに迫ってきた。この時、大将の盛親が『命令をするまでは、じっとしていろ』と馬廻りを通じて下知した。堤の下でワナワナと震えてきて『口惜しいことだ』と思いながら周りを見ると、誰もが震えていた。しかし敵と槍を合わせた時は震えは止まった。この戦いで藤堂殿の先鋒の大将は討ち死にした」
 と語った。(『土佐国編年紀事略』)

常光寺
激戦地となった八尾市本町5−8−1にある常光寺

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