後藤黒

 伊達家に新蔵という馬を育てる名人がいた。新蔵は愛馬の中で特に優れた名馬を伊達政宗に献上した。その馬は新蔵が後藤家に所属していたのと毛色が黒かったため『後藤黒』という名が付けられた。政宗は後藤黒をことのほか気に入り戦いの度に必ず乗用。「馬首が向かう所戦えば必ず勝ち、攻めれば必ず取る」と言われた。
 しかし大坂の陣の時はすでに老齢だったため、政宗は厩舎に残して出陣した。後藤黒はこれを悲しみ自ら天主台の崖から飛び降り自殺をした。政宗は後藤黒のために天主台の麓に墓を建てその霊を弔っている。

木曽馬
木曽馬

管理人・・・毎年3月15日には後藤家の人間が後藤黒を弔ったそうです。今は墓の場所が変わって良覚院というお寺に移されているそうです。

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