盛親の心遣い
長宗我部盛親は八尾の戦いの後、大坂城の勤番の者に頼み事をした。
「藤堂家に送りたい物があるので届けてはくれないか」
どういうことかと思った勤番に対して、盛親は
「明日、大坂城は間違いなく落ちる。そこで今日の八尾の戦いで奮戦の末、討死した藤堂氏勝のこの兜を彼の子孫に返してやりたい」
と話し、持っていた兜を見せた。
「返すのは氏勝の奮戦に感じ入ったからだ。渡す際に氏勝の最期の様子を知らせてやってくれはくれないか」
感激した勤番は役目を引き受け氏勝の子孫に渡した。そしてその兜は氏勝の家宝になったという。(『難波後記』)。

八尾市本町5−8−1の常光寺にある藤堂氏勝の墓
管理人・・・この逸話が『難波戦記』では大坂の陣後、盛親が捕まった時になっています。
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