酒造家との出会い
備後の尾道にある酒造家がいた。大坂の陣の時に酒を売るために上洛している最中、とある場所で塙直之と出会った。酒造家は直之が浪人をして尾道にいた頃の顔見知りだった。
「尾道にいた時は非常に世話になった。無事のようでめでたい」
直之は馬上からそう言い捨てて鞭を揚げて過ぎ去っていった。(『筆のすさび』)

現在の広島県尾道市の景色
管理人・・・この文章の締めくくりは『戦いがない時だったら、ゆっくりした雰囲気で出会うこともあるのに』となっています。
Copyright (C) 2003 Tikugonokami.