千姫の脱出

 1615年5月7日、大坂落城が決定的になった頃、淀殿千姫を横に置いて彼女の振袖を膝下に敷き逃げ出したら刺し殺すような態度を取った。千姫を人質に取るためである。そこで形部卿の局が気転を利かせ女中の一人に
秀頼様、ご自害されました」
 と叫ばせた。すると淀殿は
「自害はまだ時が早い」
 と秀頼の方に向かったため、その隙に千姫一行は大坂城を脱出し岡山の徳川秀忠の本陣に逃げている。(『老談一言記・柳営婦女伝』)

UPDATE 2014年2月2日
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