重成の娘

 木村重成には娘がおり、大坂城が落ちた後、関東に落ち延び、その息子・揖斐立仙は麻布で医者になった。そこに戸田山城守が出入りしており、立仙が重成の孫という噂を聞きつけ尋問した。
「確かに私は重成の孫です。その証拠に祖父が夏の陣で帯びていた太刀を所持している」
 立仙が正直に答えると、山城守はそれを所望したため、差し出している。(『明良洪範続編』)

管理人・・・山城守はもタダで奪い取ったわけではなく、扶持米を代わりに渡しています。

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