発言に注意
大坂冬の陣の際、徳川家康は日向半兵衛を呼び出して、大坂城にはどのような人間が篭っているのかと聞いた。
「役に立つような者はいないです。浪人の寄せ集めなので竹流金を受け取ったら大抵は逃げてしまっています」
半兵衛の返答を聞いた家康は、怒って叱り飛ばし追い返した。
その後、半兵衛はまた呼び出されたため、手討ちにされるかと恐れながら前に出た。家康は半兵衛に耳打ちし
「先日お前が言ったことが大坂城に聞こえたなら浪人達は一致団結して城が落ちないように用心し、戦いにくくなる。敵と対陣している時には、よく考えて発言をしろ」
と注意をしただけだった。（『明良洪範』）
管理人・・・この後に続く文章には『昔、長篠の戦いで織田信長が酒井忠次を叱ったのも意味は同じことだ』と書いてあります。
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