不覚悟

 大坂冬の陣で城内から放たれた矢の多くが、堀の中の水に落ちて浮かんでいるのを見た老兵がこう嘆いている。
「関ヶ原から時が経っているので武士が不覚悟になった」(『志士清談』)

管理人・・・この話の続きには「豊臣軍は狭間から射るために堀に落ちるのだ。敵の攻撃を恐れずに堀の上から射れば人馬のところまで届くものだ。敵との距離を考えて射るべきだ。大坂の陣でさえこうなのだからその後の時代はもっとひどい状況だ」と『志士清談』の作者が付け加えています。

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