●伯耆由良城
住所:鳥取県東伯郡北栄町由良宿
駐車場:なし
遺構:曲輪、土塁
標高:55メートル/比高:30メートル
通称・すくも塚と呼ばれる場所にある。築城年代は不明だが、杉原盛重の家臣・木梨子佐馬介の居城で、天正年間(1573~92年)にこの付近で吉川元春が陣を敷いたという。天正8(1580)年10月22日付吉川元春宛真木島昭光奉書に「由良之要害去廿八日落去之由、方々御大利」とあることから、9月28日に元春が奪い陣を敷いたと思われる。天正11(1583)年、豊臣秀吉と毛利輝元の和議が成立し東伯耆三郡が南条氏の領地になると佐馬介は伯耆尾高城に退いたため、廃城となった。
南条氏の家臣に由良大蔵という人物がいたようだが、これが元来の城主だった可能性がある。南東には馬込(馬籠)という字名が、北東には桝塚という字名が残るが城と関連性は不明。
参考文献:鳥取県の地名、鳥取県中世城館分布調査報告書第2集(伯耆編)、伯耆民談記、史料纂集古文書編 出雲国造 北嶋家文書、新鳥取県史資料編古代中世Ⅰ古文書編下巻
感想:遺構はほとんど分からなかったです。