御来屋の五本松跡(鳥取藩主・池田慶徳や乃木希典が眺めた大松)

●御来屋の五本松跡
住所:鳥取県西伯郡大山町御来屋
駐車場:なし

 御来屋地区の東に五本松があった。伝承によると明応年間(1492~1501年)に日向国(現在の宮崎県)から五本の苗木を取り寄せて植え、近世まで漁師の帰港の目印になっていた。その中でも特に大きな松は鳥取藩主・池田慶徳や乃木希典が眺めたと伝わっている。
 明治40年頃には枯死や倒木で無くなり大松の一本だけが残っていたが、昭和42(1967)年に倒木の可能性があったため伐採された。

(御来屋港から見た大松跡。基地局アンテナの立つ辺りにあった。大松は高さが30メートルあったため古写真を見ると港からもはっきりと見える)
御来屋港から見た大松跡

(登記所跡。明治21年(1888)年から昭和52(1977)年まで鳥取地方法務局名和出張所があった。登記所跡は現在公園になっており、この上に大松があった)
登記所跡

登記所跡

(関係ないが公園にある穴(椎茸でも育てているのだろうか)の辺りが防空壕だったらしい)
防空壕

(基地局アンテナ。その側には御来屋展望公園がある。公園からは御来屋の街が一望できた・・・のだが、今は雑草が生えて見えないので写真は別の場所から撮っている)
基地局アンテナ

御来屋展望公園

御来屋

参考文献:鳥取県郷土調査39、ふるさとを探ろう、面瀬の沈船

感想:昭和初期には二本残っていたという記録もあります。古写真を見ると大松があった場所の東に少し小さな松が見えるため、この二本が五本松の名残だったのでしょう。