●佐喜浜八幡宮
住所:高知県室戸市佐喜浜町5621(字 舟戸ノ北)
駐車場:境内にあり
祭神は応神天皇。社伝によれば、御神体が佐喜浜の海に浮かんでいたのを住民が拾い上げ神意により現在地に安置したのが起源とされる。古くから佐喜浜地区の氏神として信仰されており、天福元年(1233)に社殿が造営された。その後、享禄3年(1530)に再び造営され、天文23年(1554)には上棟遷宮が実施されている。
天正13年(1585)3月3日、四国攻めの直前に香宗我部親泰が葺替遷宮を行っている。これら数度の造営や遷宮には最御崎寺や佐喜浜地区の寺院が儀式を取り仕切っていた。
近世から始まった佐喜浜八幡宮古式行事(佐喜浜八幡宮秋祭り)は毎年10月の体育の日前日の日曜日に催され、県無形民俗文化財に指定されている。当日は境内の参道に桟敷が作られ御神幸を送迎する。
同日に行われる「佐喜浜俄(にわか)」と呼ばれる奉納芸能は、古くからの形式と現代の話題を風刺した内容を交ぜたもので、かつては男性のみ参加が許されていたが、人口減少のため近年では女性の参加も認められるようになった。
社宝に天福元年在銘の大般若経一部、正慶元年在銘の鰐口などがある。
(二ノ鳥居とレンガ造りの燈籠。燈籠は明治になって村の青年会が建てたと記憶している)
(仙頭さんが奉納した狛犬。仙頭は全国でも高知に多い名字らしい)
(亀の形の石に見えたので信仰されているのかと思ったけど、賽銭がなかったので違うらしい。下には神仏分離前に奉献された八幡大菩薩の石があった)
(神社の東にある丸根海岸。この辺りで御神体が拾われたと伝わる)
参考文献:高知県の地名、長宗我部元親 50年のフィールドノート、土佐の史蹟名勝、高知県神社誌、高知さんさんテレビYouTubeチャンネル、室戸市教育委員会、アーツカウンシル高知、Web高知
感想:駐車場ですが、鳥居の中に入るのに躊躇して東にある空き地に駐めて参拝しました。
社宝の大般若経と鰐口ですが、戦前の段階で腐食が進んでいたとの記載があり、現在はどうなっているのか不明です。