落城の日

 1615年5月7日夜、淀殿に仕えていたお菊は大坂城内の長局(女中がいた部屋)にいたが、落城などは思いもよらない雰囲気だった。彼女は小腹が空いたので、そば粉を焼いてそば焼きにしてくるよう下女に命じ台所へと行かせた。
 そののち玉造口方面が燃えているという者があり、その他の方面も燃えていると大騒ぎとなった。お菊が千畳敷の縁側まで出て下を見るとあちこちから火の手があがっていた。この時、初めてお菊達は豊臣軍が敗れ大坂城が落城寸前なのを知った。(『おきく物語』)

大阪城天守閣
大阪城天守閣

感想など
小豆餅孟喜さん・・・おきくさんを通し、大坂城の裏側の様子が垣間見られる点、「逃げ延びる」で彼女の生存が確認できホッと致しました。
Mr.Dateさん・・・落城を思わせないような城の中の様子を見ることができ、よいと思いました。

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