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死ななかった理由
秀忠は盛親と会うと近臣を通じて尋ねた。 「長宗我部は一手の大将なのだから自害をすべきだ。このようになったのが不思議だ」 「八尾の戦いで朝は勝利をしたが、その後、赤備えが現れて譜代の家臣が70人程討たれたので敗軍は仕方が無いと感じた」 盛親は少しも臆さず答えた。 「なぜ討ち死にするか、自害をしなかったのかと聞いているのだ」 「私は一手の大将なのだから軽々しく死ぬようなことはしない」 その真意は、再び軍を起こして恥辱を雪ぐというものだった。その時、井伊直孝が進み出た。 「先ほど言われた赤備えとは私の軍のことだ」 「そうなのか。なんとも残念な戦いだった」 その後は秀忠から何も聞かれずに、首を刎ねられることが決まった。(『兵家茶話』) Copyright (C) 2003 Tikugogawa. |
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