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憐れまれる
「汝らは早く落ち延びろ。この城で功を立てることは叶うまい。私も落ち延びてもう一度再起をする。もし生け捕られても何かの謀をめぐらして生き延びる」 そう言うと盛親自身も大坂城を脱出し、河内禁野の市辺茂右衛門の屋敷内の葦原に隠れた。しかし屋敷の小者に見つかり茂右衛門に密告され、手勢の者が鉄砲で囲まれた。 「鉄砲を放て」 茂右衛門が命令した時、盛親が出てきて 「私は落人だ。侍同士、困った時はお互い様ではないか。命を助けてほしい。京都に上りたいだけなのだ」 と丸腰のまま手を合わせて頼んだ。 「腰の物はどうした」 茂右衛門が問うと 「天野川に捨てた」 と盛親が答えた。あまりに労しく思った茂右衛門は 「山に沿って京都に行くといい」 と教えて逃がしている。(『韓川茶話』) Copyright (C) 2003 Tikugogawa. |
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