鴫野の戦いの最中、後藤基次(又兵衛)の武具に鉄砲の弾が5〜6発当たった。その内の1発が左の脇腕をかすって血が流れ出たが、基次は少しも騒がず傷を探ると叫んだ。 「秀頼公は御運が強い」 この話を聞いた人々の中には 「大坂城を後藤一人が支えているつもりか」 と嘲る者が多かった。(『大坂御陣覚書』)