正次の指物

 大工の棟梁・中井正次は、京都の大仏殿や江戸・駿府城の天守も手掛けた評判の名人であった。正次は大坂に向かう際に軍中に才槌(小型の木の槌。竹の釘(くぎ)、(ほぞ)、工具などの木部をたたくのに用いる)の指物を使っていた。
「これは珍しいものだ。彼の槌があるところ、井楼・櫓は言うまでもなく石垣・鉄門も微塵にくだくだろう」  様々な人がこれを見て、そう褒め称えたという。(『見聞集』)

管理人・・・この後に続く文章は『前代未聞の名工なり』となっています。

UPDATE 2011年1月14日
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