養甫尼(生没年不詳)

 長宗我部元親の妹。1559年頃、波川清宗に嫁ぐ。1580年、清宗が謀叛を企てた罪で切腹させられ一族も滅ぼされたが、養甫尼は元親の血縁ということで難を免れた。その後、剃髪し元親から与えられた土佐郡成山村の所領に隠棲した。
 安芸国虎の遺児・家友が土佐に戻ってくると庇護している。庇護した理由については、元親への反感からとも波川氏と安芸氏が同じ蘇我氏を祖としたためともいわれるが定かではない。成山村に来た旅人から朱善寺紙の製法を習い、それをもとに家友と『七色紙』を完成させている。
 長宗我部盛親の改易後は紀伊熊野に去ったと伝わっている。

UPDATE 2012年8月2日
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